旅の移動中での歯磨きはどうすればいいのか?

身軽な旅

皆さんは旅先での歯磨きをどうしていますか?
もちろんホテルでちゃんと磨いているよという声が聞こえてきそうですが、
ここで言っているのは旅行先の、そのまた「移動中」の歯磨きについてです。
これが意外に頭を悩ませる問題だったりするのです。

旅の移動中に歯磨きできる場所を見つけるのは結構難しい

旅先の朝は早いものです。
朝食をとって身支度を整えてホテルをチェックアウトすると、
そこから観光地を巡ったり長時間乗り物に揺られたりして、
次のホテルに辿り着くのは夕方あるいは夜遅くなんてこともよくあります。
この間の「歯磨きの空白時間」は短くて5~6時間、長い場合は10時間以上になることもあります。

私は食事のあとは毎回きちんと歯磨きをしたい派であるため、
そんなにも長時間歯磨きができない状態でいるのは正直言って苦痛なのです!
なのでバッグ(テールメイト)の中には常に使い捨ての歯ブラシと歯磨き粉が入っています。
ちなみに口をゆすぐためには折り畳み式のコップなんて便利なものもあります。

まあライブ遠征などで都市部へ旅行するときはまだなんとかなるのです。
以前はデパートなどの大きな商業施設のトイレの洗面所の片隅で、ひっそりと歯磨きしていました。
個人的に「ここは歯磨きしやすい」「ここはちょっと難しい」といったオリジナルの施設のリストが出来上がっていました。

あと、なんだかよく分かりませんが飛行機に搭乗する前によく歯を磨きたくなります。
福岡空港のトイレで歯磨きしていてジロジロと変な目で見られたこともよくありました。

ただ、これができるのはある程度広々としたスペースで洗面台の数が多いトイレ限定です。

洗面台が1~2個程度の標準的なトイレでこれをやると確実に迷惑行為なのでさすがに控えます。

コロナ禍のせいで旅先での歯磨きはより難しくなった

しかしコロナ禍に入ってからはそんなことすらもできなくなってしまいました。
人前では常にマスク着用がデフォルトなので、公共の場での歯磨きなんてご法度です。

また、歯磨きで原因となってクラスターが発生したケースもありました。

感染源は洗面所の手回し式蛇口か 大江戸線の運転士39人集団感染<新型コロナ>

東京新聞TOKYO Web 2021年1月14日付 より引用

地下鉄の運転手の休憩所やコールセンターなどの洗面所で日常的に歯磨きが行われていたところ、
飛び散った飛沫が蛇口や付着してそこから新型コロナの感染が起こった事例が何件か報告されています。

これを聞いたら他に人がいるような場所での歯磨きなんて完全にアウトですね。
ただでさえ肩身の狭かった旅先での歯磨きが完全に息の根を絶たれた感じです。

そもそも移動の乗り物の中での歯磨きは難しい

またコロナ禍に関係なく、移動中の乗り物内での歯磨きも難しいものがありました。

高速バスのあの狭いトイレはどう考えても無理ですね。
そういえば夜行バスの乗客は歯磨きはどうしているのでしょうか…あまりツッコまないほうがいいのかも。

飛行機の機内のトイレは、国際線仕様なら大丈夫かもしれませんが、国内線ではさすがに憚られます。

そこからすると鉄道はまだマシな方かもしれません。
JR九州の特急かもめ885系のトイレは比較的広いので何度か歯磨きをしたことがあります。
車内の蛇口の水は飲用ではないので、持ち込んだミネラルウォーターで口をゆすぎます。

JR北海道の183系特急オホーツクには昔ながらのあの洗面台が設置されています。
ここでも歯磨きにチャレンジしようとしましたが、あまりの揺れの激しさに断念しました。

いずれにしても、乗り物内での歯磨きはそもそも困難であったし、コロナ禍で事実上無理になってしまいました。

解決策(1)「歯磨きガム」

このような昨今の状況ですから、旅先での移動中の歯磨きはもうあきらめざる得ないかもしれません。
とはいっても長時間歯磨きができない状況だけはなんとかしたい!

そこで考えた今できる現実的な対応のひとつが「歯磨きガム」を使うことです。

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以前は確かカネボウからも発売されていましたが、現在ではロッテだけになってしまいました。

このガム、「歯磨き」とうたっていますが実はブラッシングの効果はほとんど無いようです。
歯垢や食べカスを除去するというよりも、キシリトールの作用で口内の酸の発生を抑えて虫歯を予防するものらしいです。

そういえば、知り合いの歯科医師さんが
「長時間歯磨きができないときは、うがいをして口内のpHを整えるだけでも全然違いますよ」
とおっしゃっていました。
なるほど、とりあえず虫歯予防という観点で言えばこのガムでも一時しのぎの効果はありそうです。
ブラッシングはできなくても、それでも何時間も歯磨きできないよりは何十倍もマシですね。

解決策(2)「歯磨きシート」

もうひとつの解決策が「歯磨きシート」と呼ばれる洗浄成分が含まれたウェットシートで歯や口内をぬぐうという方法です。

これならば、歯磨きガムよりはブラッシングに近い満足感を得ることができると思います。
もちろんどうしても正式なブラッシングには及ばない「代用品」ではありますが。
また、使用後に水ですすぐ必要がないというのも嬉しいところです。

ただし、移動中の車内でマスクを外して口の中にシートを突っ込んでぬぐうというのはかなり勇気がいる行動です。
隣の知らない乗客が見たらさぞビックリすることでしょう。
なので現実的にはわざわざトイレまで行って人に見られないようにして使う形になりそうです。
この点では、ガムよりも使用のハードルが高くなってしまいますね。

解決策(3) 「マウスウォッシュ」

一番知られていて入手しやすいのは液体タイプの「マウスウォッシュ(洗口液)」かもしれません。

これについては旅行用に買い揃えるというよりも、自宅で普段の歯磨きの補助として使っているものを小分けの容器に移して持って行けばよいので使い回しがききます。

ただし他の2つの方法と同様に、完全なブラッシングの代わりができるものではありません。
あくまでも、一時しのぎの歯磨きの「代用品」であることを承知した上での使用となります。

また液体であることから、他の2つの方法よりも荷物としての取り扱いには注意が必要です。
蓋の閉め方が甘くてバッグの中で液が漏れだしたりしたら大変なことになります。

ガムにしてもシートにしても洗口液にしても、どうしてもそれぞれ一長一短があるようです。

まとめ

コロナ禍の影響で旅行自体が難しくなってしまいましたが、このように意外な面でも影響が出ています。
いつかコロナが完全終息して、気兼ねなく旅行に出かけられる日が来ることを願っています。
そしてまた旅先の洗面所の片隅でひっそりと歯磨きをして気持ちよく旅を続けたいものです。

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